皆さん、ご機嫌いかがでしょうか?
おのぼです。
以前、本ブログで「水槽トラブル:熱帯魚が徐々に減っていく原因」という記事を書きました。
その中で、熱帯魚が徐々に減っていく原因の一つとして
「白点病(魚の病気)」
の可能性について書いています。
今回はこの白点病にスポットを当てて書いて行こうと思います。
というのは、我が家の60cm水槽で、以前、白点病の治療を行い、一旦治まったと思っていたのが、再発してしまったためです。
(白点病を完全に消し去ることは難しいかもしれませんが・・・)
1.白点病とは
魚の病気の種類は様々あります。
このあたりは、ググれば様々な情報が出てくると思いますが、ざっと挙げると
・白点病
・尾ぐされ病
・松かさ病
・穴あき病
・イカリムシ症
・ウオジラミ症
・ツリガネムシ症
・水カビ病
・・・
などが有名です。
その中でも白点病は、熱帯魚や金魚などを飼っていると、一番身近(?)な病気の一つではないでしょうか。
白点病ですが、
白点虫(ウオノカイセンチュウ) (学名:Ichthyophthirius multifiliis)
という繊毛虫(せんもうちゅう)の寄生によって発生します。
ゾウリムシに近い生物のようですね。
成虫の直系は0.5mm程度の円形・楕円形をしています。
因みに、海水魚の白点病は「クリプトカリオン・イリタンス」という別の繊毛虫が原因となります。
2.白点病の症状
白点病に掛かった魚の症状ですが、段階的にみると
1.体を流木や石、水草の葉などに擦るようになる
2.体表の一部に白い点がポツポツと現れる
3.体表全体が白い点で覆われる
という感じになります。
我が家の水槽(特に60cm水槽)ですが、今まで、上記の”1”番の段階で気づいて対応してきましたが、最近 “2”の段階まで進行している魚がいることに気づきました。
因みに、”3”番の段階になると、治癒がかなり難しくなります。
3.白点病の原因
この白点病ですが、購入した熱帯魚によって持ち込まれることが多いようです。
25℃以下の低水温を好み、その水温で発症し易くなります。
また、急激な水温の変化によっても、白点病に掛かることが多いようです。
ただ、同じ水槽でも発症する魚と、そうでない魚があります。
これは、魚の状態・調子にも左右されるためです。
4.白点病の薬
白点病の治療は、通常水槽水に白点病の薬を投薬します。
代表的な薬は以下の通りです。
・ニューグリーンF
・グリーンFクリア
・グリーンFリキッド
・アグテン
・メチレンブルー
・ヒコサンZ
これらの薬は、ググると様々な解説があるので詳細は書きませんが、
「水草水槽OK」「水に色が付かない」などの条件を付けると、条件にあう薬は絞られてきます。
我が家では、上記2条件を満たす「グリーンFクリア」(価格は割高)と
水草水槽もOKも色が少しつく「アグテン」を使用しています。
また、他にも
・塩浴(濃度0.5%程)
・鷹の爪(唐辛子) を10ℓに1本を目安で水槽水に浸ける
という話しも良く聞きますよね。
鷹の爪は輪切りにすると効果的らしいです(笑)
ただ、塩浴は水草水槽には難しいので、治癒対象の魚を隔離する必要がありそうです。
5.ウオノカイセンチュウ(白点虫)の繁殖サイクル
白点病の原因となるウオノカイセンチュウ(白点虫)ですが、
・魚に寄生しているとき
・シスト化しているとき
は、薬があまり効きません。
下図はウオノカイセンチュウの繁殖サイクルになります。
どのようなサイクルになるかというと
①魚から離脱し低床やガラス面でシストを形成する.
シストとは、カイセンチュウの周囲がゼラチン状で覆われ、増殖活動の初期段階のこと.
②分裂活動が開始 (3000個程に増殖する)
③増殖したうちの1割ほどが”遊走子”として水中に放出される
④遊走子の一部が魚に寄生 (他は徐々に衰退し死滅)
⑤魚に寄生しながら成長
⑥成長したら魚から離脱し①のシストを形成する
といった流れになります。
1サイクルは5~7日程度と言われていますが、水温によって変化するようです。
6.治療の手順
具体的な薬による治療の手順ですが、今まで色々対応したり、ググって調べたりした結果、自分が最も効果のあるかなと考える手順は以下の通りです。
[治療の手順]①水槽から全ての熱帯魚を取り出す.
(水は、水槽水を上の方から抜いて使用)
②取り出した魚は感染の「疑いのある魚」と「無い(少ない)魚」で分ける.
③水槽の低床・ガラス面の掃除と全水替えを実施
(バクテリアを追加するとなお良い)
④②で分けた双方に薬を入れて、毎日水温を1℃ずつ上げて30℃にする.
なお隔離ケースはフィルターは付けず、代わりに2日に1度の頻度で1/3程度水替え実施.
⑤「感染の疑いのある魚」「無い(少ない)魚」共に水を30℃にした後、1~2週間ほど様子を見ながら薬浴.
水替えを2回行う度(4日毎)に薬を追加投入する(効果が薄れていくため)
⑥1~2週間経過して、双方とも、痒がらず、白点も消えたようであれば、水合わせ後、水槽に魚を戻す.
といった手順です。
ただ、これはあくまで理想で、実際に行おうとすると、
・隔離ケースの準備
・ヒーター(水温調整可能)の準備
・こまめな水替えの手間
・感染の無い(少ない)魚を薬浴することに抵抗を感じる
(あくまで念のため実施するので)
・そもそも魚の隔離自体が大変・・・
などといった壁が立ちはだかるため、実際のところ、これを完全に実施するのは難しいと思います。
我が家の水槽も、正直言うと、ここまでの対応はできていないのが実情です。
ちゃんとやらねば・・・・
では、今回はここまでとなります。
またお会いしましょう!